11月26日に公益財団法人寿原記念財団の令和4年度研究助成金贈呈式(@ホテル・ロイトン札幌)にて研究助成金を授受しました。
今回が37回目の贈呈式とのことで、今年度助成者は私を含めて15名、これまでの合計助成額は約7億円になるそうです。私は北海道に来るまで寡聞にして存じ上げませんでしたが、故・寿原外吉氏の御遺志を尊重した、伝統のある素晴らしい研究助成制度と思います。
研究費のやりくりに四苦八苦する身として、このような民間財団の取組みをたいへん有難く感じます。謹んで感謝申し上げます。
今回頂戴した研究助成金の使途としては、来年度配属学生の卒業研究に関する消耗品(試薬など)になることが想定されています。当研究室は、本学医学部保健学科の学生からの人気がない?ので、来年度卒業研究で配属される学生数も少なくなる見込みではありますが、それでも受け入れることになった卒研生にはせめて少しでも良い環境を提供できるようにしたいと思っています。
先日、京都大学の某教授と話す機会があったのですが、「我々の研究室では土曜日も通常通りに研究活動を行っているし、大学院入学者も博士号取得を目指し、博士後期課程まで進学する意思のある者しかおりません」とのことでした。
さすがは京大というべきか…。
そもそも優秀な京大の学生が切磋琢磨してそれだけの覚悟と努力をもって取り組んでいるのであれば、本学の学生にはそれ以上のものが求められるのではないか…。
そんなことを改めて思いました。
やはり、研究の道はとても厳しいですね。
私としては卒業研究で面倒をみる学生には研究職を勧めるつもりはなく(もちろん研究の道に進んでもらえたら嬉しく思いますが)、どちらかというと医療の現場でリサーチマインドを発揮して幅広く活躍できるような人材の育成に努めたいと思っています。
医療従事者が現場レベルで色々と工夫し、より良い医療を提供できるようにするのは、とても重要なことです。実際、コロナ禍においても、現場レベルの工夫が問われる状況が多く、有為な人材が活路を切り拓きました。卒業研究を通じて自然科学研究の考え方・進め方を医療従事者の卵たちが学ぶことで、将来的にそのような医療現場の改善に率先的に役立つ人材に育つことを期待しています。
卒業研究で受け入れる学生について、その可能性と総合力を少しでも引き出してあげられるような研究室でありたいと常に願っています。
(文責:福永)
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