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江戸時代から続く科学誌

先日、Journal of Cell Scienceという英国の科学誌に私たちの研究グループの論文が採択されました。このジャーナルは1853年から刊行されている細胞生物学分野の老舗科学誌です。1853年というと、日本ではペリー提督の黒船来航が起きた年ですね。つまり江戸時代です。まだ北海道が蝦夷と呼ばれていた頃です。そんな時代から続いているのかと思うと、正直、びっくりですね。

江戸時代から続く科学誌に論文が掲載されるというのは、まるで自分たちも長い歴史の一部になるかのような、なんとも不思議な感じを覚えます。


私は、他にも1809年創刊の医学誌に拙文を掲載頂いたこともあり、その際も江戸幕府11代将軍の頃から続いているのかと驚嘆しました。まさに200年以上にわたって医学者や医療従事者の論文や寄稿などを掲載し、それらを現在に伝えてきたわけです。

このように欧文誌の中には歴史が長いものが多く、中には現在有名なNatureやScienceよりも科学史において活躍してきた期間が勝るものもあります。


かのニュートンは「私が彼方を見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に立っていたからだ」という一文を遺しました。

たしかに、歴史に名を遺した研究者たちや、それよりはるかに多くの無名の研究者たちが懸命に築いてきた科学の礎の上に、今日の我々は立っています。そして、いつの日か、私たちの研究の上に、未来の研究者が立ってくれることを願っています。


(文責:福永)


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